
11月8日に行われたPHPカンファレンス福岡2025に参加してきました。
すげー楽しかった尽くし
今でこそ、沢山のPHPコミュニティのイベント・カンファレンスに参加させてもらうようになりましたが、個人的に初めて参加したカンファレンスはPHPカンファレンス福岡2017なのです。
(その後、「いつもカンファレンスに行くようになる」のが2019年のPHPerKaigiからなので、少し空く)
そんな特別なイベントが「今回で一区切り」ってことで、本当にほんと〜〜〜に参加できてよかったです。
実行委員長の@cb400sp2さんを始めスタッフの皆様、そしてアカセさん・市川さん、素敵な場を作ってくれた事に心からの感謝でいっぱいです。ありがとうございました!!
このツイートから始まった物語が幕を下ろしました。
— cakephper ichikawa (@cakephper) 2025年11月9日
この10年で関わっていただいたスポンサー、登壇者、スタッフ、参加者のみなさま、素敵な時間が過ごせました、ありがとうございました!
裏でずっと支えてくれたキャッチアップさんにも感謝!
赤瀬さんもお疲れ様!#phpconfuk https://t.co/XTX1ZM145Y
お久しぶりです・3日ぶりです・(オンライン含めると)昨日ぶりです・初めまして、な方々とも沢山お話ができて嬉しい限りです。マジで楽しかったな。
今これを書いていて、イベント前後を含むこの3日間を思い出して「本当に来年無いの???」と淋しくなってきました。なんですかね、視界がにじんできた・・。
楽しかったですよ
自分の発表
光栄なことに登壇の機会を頂いて、発表をしてきました。
制作過程、裏話
プロポーザル上でパシッと決まりそうな表現を求めて「フィードバック」って単語を使ったことで、最初は「俺が言いたいのちょっと違うんだよなーーどうやって思考の道筋を組み立てればちゃんと繋がるかな〜〜・・・」ってすごい苦労したし、そう書いてしまった自分に対し恨めしさすら感じたんですけども。
ただ、いくつものブレイクスルーとトップレベルのアウトラインごと行くような幾度ものビルド&スクラップを経て、最終的には自信を持って「だからフィードバックを観察(注目)することって大事だよね」っていうストーリに持っていけたと思います。
散らかり具合で言うと、 miroだけで見てもドバーーーってなってるなぁという気がします。

これは、決して「必要な材料はテーブルに出し切ったぜ!!」なんてものではなく。
その真逆、「行けるぜ!!って筋道を掴むための助走」的な使い方をしている結果なので、ここに書き出されたフレーズや構成が最終的にはどのくらい生き残っていそうかな?って思うと、結構怪しい感じ。
助けてくれる人がいてどうにかなった
そして、過去の登壇準備と比べて段違いに「素振りや壁打ちに付き合ってくれた人が居て助かった」な回でした。
微調整やブラッシュアップどころではなく、だいぶクリティカルな変更も、壁打ちした結果からいくつも発生しています。
付き合ってくれなかったらどうなってたことやら。。。😱
「こんな生煮えのものを見せるのも恥ずかしい、聴いてもらうのも申し訳ない・・・」っていう自己嫌悪に蓋をして決行した自分も偉いよ、よくやったね!
トークの中で強調して用いた「良いフィードバック」という語彙も自分以外から出てきた言葉で、その発見があってメッチャ話をまとめるための筋道がみえたなーとか。それまでの時間の大半を消費して展開した論よりも、「哲学」のところが強く印象に残ってる〜って言ってくれたことでハッとさせられたりとか。「最後の方に本当に言いたいっぽいことがあるのに、そこのスライドが雑じゃね?」と言われて恥ずかしくなって、最終的に「エピローグ」にした部分、ちゃんと体重を乗せてやれるように(全面的に・・かな)作り変えたりとか。「図はあった方が良い」と言われて、「”The"は取った方が良い」と同じ響きだなーって思いながら図を入れてみたり。
あと、「人と人のやり取り、棒人間とかでも良いから、人っぽい方が良さそう、mustではないけどねー」とも言ってもらいました。
実際、自分としても、「まだ構成にハッキリと自信がないから、仮で図形を置いておいたら・・まぁコレでもいいか?となっていた」という背景があり。
なので、「気持ちは分かるけど大変そうだしどうしようかなー面倒くさそうな割にそんなに効果あるかな・・・?」とも思ったりしたのですけど、聴きに来てくれた人の時間を奪うわけですからね!
やれることはやった方が良い!!!
ということで、やってみたら。めっちゃ意味あった気がします。
いやー、こんなに印象が変わるし、印象が変わることで聴く側ののめり込みやすさも変わるもんだね????って感じました。
before/afterこんな感じ。最初はshapeでやろうとしていました。


それにしても、いらすとん様、可愛すぎです。
サメは過去に何度か(確か)、黒猫の魔法使いは紅白ぺぱ合戦以来かな? www.irasuton.com
鏡もちと羊は今回が初登場でしたが、可愛すぎて声出ちゃいますよね。
反応とか感触とか
そんな感じで、ウンウン言いながら生み出されたアウトプットでしたが、X上や懇親会で沢山ポジティブなリアクションをいただいて本当に報われました。
というか、「俺は・・明日くたばるのか???」「ただ伝わるものならば僕に後悔はないってこと・・?」って気持ちになる程で。
これまでの登壇経験の中でも、かなり多い方。もしかしたら最大。
ベテランの方からは「俺はこういう見方もできると思うけど、どう?」という意見をもらって議論をさせてもらったり、学生や若手な方々には新鮮な視点として受け取ってくれたような反応ももらったり。
あと、先述の壁打ち相手になってくれた人たちには、軒並み「あの状態から、よくこんなにマトモな変えられたな」的な驚きを持って迎えられたようで。シメシメと思いつつ面白かったですw
近いテーマで発表していた@Panda_Programさんが「OK」なリアクションをしてくれているの嬉しい。
開発者に伝わりやすい説明の良スライドでした!https://t.co/hzGr3avdLF
— プログラミングをするパンダ (@Panda_Program) 2025年11月8日
こんな風に言及してもらえているのも嬉しい。
きんじょうさんのトーク、凄かったって聞いてたから見てみたらほんとに凄かった。しめじさんも言ってたけど、このページ秀逸。CSの役割ドメインモデル貧血症じゃね?つって改善に動かしていく流れ凄いなって思った。
— しまぶ (@shimabox) 2025年11月8日
自分なりの哲学を持つというのも良かった。凄い。 https://t.co/x2KBgSlsDI
そして、これですね!!!ありがとうございますw

かなり会場の空間が大きくて、壇上と参加者席との距離も遠かったりで、「重い空気にどうしてもなっちゃいがちかもな〜」って印象があったのですけども。
聴きに来てくれた人たちが、たくさん笑ったり温かいリアクションをくれたりと凄く良い空気にしてくれたので、「これは自然体でやれるなぁ、ホームだな〜〜」って思いながら発表できました。感謝しかない!
めっちゃ大変だったけど面白かったねぇ
「ソフトウェア設計の結合バランス」を読んでいる時に「"時間とともに、刺激によって自律的に変化していくエージェント"っぽく捉えたら???」という朧気な思い付きがあり。「組織パターン」の「ロール間のコミュニケーションに注目して、適切な依存関係や結合の疎密を作り込む」というビジョンがくっついてきて、それでプロポーザルを書き上げ。アドラー心理学的な意味での「目的論」っぽい世界観とか、ずっと昔に読んだ「ワープする宇宙」で知った「大統一理論」のワクワクする感じとか、そういう話にも触発され。サイバネティクスや一般システム思考入門(ワインバーグ)の話から、改めて自分の中で「シンプルに考える、とは何を意味しているのか?」を深く考え直すきっかけとなり。資料制作中にBGM代わりにカンファレンス動画を垂れ流していたら「ソフトウェア開発におけるインターフェイスという考え方(@k1LoWさん)」が再生されて、ふと「哲学」というワーディングが浮かんできたり。
・・・なんて風に、段階を踏みながらストーリーが出来てきました。
準備をしながら、知的な刺激はとっても多かったなと。
どこかのタイミングでAppendixを完成させて、公開資料を更新したいと思います。
(ちょっと余談: 今回、NotebookLMに自分の資料を食わせて音声サマリ作らせる、っていうのをやってました。「そもそも内容がどう伝わり得るのかな?」っていう感触が探れるのと、「ここまで説明して5分に収まるのか、なるほどー」とか、色々と助けられた)
聴いたセッション
概ね・・でもないな、完全に↓の通りにセッションを聴いていました。
休憩が余裕を持って組まれているの良いな、とても快適に感じました。
開発者が知っておきたい複雑さの正体 by 富所 亮 | トーク | PHPカンファレンス福岡2025 #phpconfuk - fortee.jp
いつもの富所さんらしい「筋がめちゃくちゃスッキリ&しっかりしていて、素直に話が進む、安心して聴いていられるな」という流石のトークでした。
DDDなんだよな〜。多分。必要なのは。DDDが必要だけどDDDである必要はなくて、っていう。
やはり「手法や概念が確立されて、流通して、(実践レベルはともかく知名度とかって点で)コモディティ化している」と、「それが出てきた当時に、否定やアップデートしようとしたこと」「どんな差分を強調するために、わざわざそんな話をするの??」という背景の部分が、陳腐化してしまうんだろうなー。
だから、「マルチレベルで複雑さを抑え込む・仲良くなるべき、そのためにはそれぞれのレベルで相応に対話と調和と洗練に取り組みましょうね」って話を、こういう風に「ちゃんと伝え直す」必要が生じてきちゃうのかなーなんて事に想いを馳せました。
PHPで"本気"でWebAssemblyを動かす方法 by 近藤うちお | トーク | PHPカンファレンス福岡2025 #phpconfuk - fortee.jp
これはですね、「サンプル実装を見ながら改めて資料を見たい!!」っていうやつ。面白かった。
この時間でコンパクトに説明されているから「お、分かった気がするぞ??」になっているだけの可能性が高そうなので、ちゃんと実装を見て打ちひしがれたいw
Design and implementation of "Markdown to Google Slides" by 小山健一郎 | トーク | PHPカンファレンス福岡2025 #phpconfuk - fortee.jp
いやー、期待はしていたんだけど、期待を超えちまったな・・・良い話というか、カッコいい話だった。
何がそんなに?というと、↓に尽きるかな。
前半まで「ひぇ〜、そんなAPIに対応するのは骨が折れそうだな〜大変だ〜〜」って思いながら聴いてたけど、美しいorかっこいい解決法がどんどん出てきて「おもしろ〜〜〜〜」ってなってる#phpconfuk #hall_d
— 今日も誰かのにちようび(おいしい鮭親子丼) (@o0h_) 2025年11月8日
当初は「コミュニティでの活動としての面白さ」「課題を自分で解決するインディー開発的な面白さ」って感じだろうな〜って思っていたのですが。「ちゃんと適切な技術の適用で、問題が解けていく」っていうのが、うおおお〜〜!ってなっちゃったんですよね。
ComposerのSATソルバーの話を知った時に感じた「めちゃかっけぇ〜〜!」を、同じ会場にいる人間に再現された感じ。
今回聞いたセッションの中で個人的なベストかなぁ
アーキテクチャレベルで依存性を逆転させたら最高だった話 by katzumi | トーク | PHPカンファレンス福岡2025 #phpconfuk - fortee.jp
もちろん行われていることが素晴らしく、こうして発信されるのは尊いな〜〜って思いました!!っていうのが100%本音としてありつつ、個人的にハッとさせられたのは↓かな。
あー、そっか「詳細を知らなくていいチーム(業務)」っていうのを生み出せるのか。利点だな#phpconfuk #hall_d
— 今日も誰かのにちようび(おいしい鮭親子丼) (@o0h_) 2025年11月8日
詳細を知らなくて良いチーム、つまり「複雑で難解かつ歴史も膨大に積み上げられている内容を、しっかり理解してからやっと上手くいくようになる」というコストをすっ飛ばして全体のスループットを高められるチームを配置できる、と。
うまい構造化のために取れる戦術が増えそう。
コンウェイの法則とかチートポってそういう話じゃんね??って言われてしまえば、まぁそうなんだが・・とは思うのだけど、いや〜学びになった。
隙間ツール開発のすすめ by meihei | トーク | PHPカンファレンス福岡2025 #phpconfuk - fortee.jp
話を聴きながら、「AIと相性が良い」は別の側面でも言えそうなことがあるよな〜なんてことを考えていました。
(以前の#phpstudyで自分が発表した内容でもあるのだけど、)「AIに使わせるためのツール」っていうのをAI自身に作らせて使わせておくと、出力結果が安定しやすいと思うんですよね。(まさに、適切なインターフェイス設計によるブラックボックス化の力だぜ!!)
たとえば「curlコマンドを正しく使って何かをさせる」だと複雑さが(AIに対して)露呈してしまうけど、「今やりたいタスクのコンテキストに合わせて、curlコマンドをラップしたちっちゃいスクリプト」みたいなのを書いておくことで、使い方を間違いようがなくなる〜〜的な世界観。「お湯を用意して」だと苦しむけど、「適量な水を入れて蓋を締めてボタンを押すだけでお湯を沸かせる道具があるから、それを使ってお湯を用意して」だと安定するじゃないですか、きっと。
symfony/phpunit-bridgeが simple-phpunit なるラッパーを持っているのも、何かそれに近いかも。
コーディングAIは「小っちゃいツールを作るのが得意」かつ「使い捨てでいいならまぁ許せる感ある(雑にやりやすい)」っていう起用方法は相性良いはずなので。
懇親会や交流
@shimabox さんにカジュアルに絡んだら「しっかり喋るの初めてですね」って言われて、そういえばそうだったか?????となって自分でウケてました。
属性?的な親近感があったのかも知れない。
なお、本人は千葉生まれ千葉育ちだから琉球語わかりません。今日の帰り際にはじめてまともにきんじょうさんとお話できたのよかったな。前から聞きたかったきんじょうさんってうちなんちゅなんじゃね?疑惑も解決出来たし。
— しまぶ (@shimabox) 2025年11月8日
こうなったら、きんじょうさんにも「はいさい」って言ってもらわないと。
PHPコミュニティではないところで活躍されている人たちと話す機会があった(というか、@asumikam と絡んだら周りに居た、なんて便利なんだ・・・)のは嬉しかったし楽しかったなぁ。
あと「ここの若い人が、発表良かったって言ってましたよー!」って繋いでくれて、ハジメマシテな学生さんとも会話したり。それだけじゃなく、「発表聴きました!!」と話しかけてくれる人が何人もいたり、逆に自分も聴いたセッションの感想やら質問を人にぶつけたりとか。
t-wadaさんに「オライリー学習プラットフォーム使い始めました、なんて恐ろしいものを紹介してくれたんですか!!!」ってお礼を伝えられたのは良かったな。「あの放送事故みたいな、2人がずっと溜息ついてる回が面白かった」と言われて笑ってしまったw
いやー、でも「そういえばあの人と今回は喋ってないな!!」がめっちゃ浮かぶ。もっとふらつけばよかったかもなぁあ、でもじっくり目に話すのも楽しかったからなぁ。
2次会(ここでも複数名に「発表良かったです」を頂いた、マジで!なに!!)、3次会でもじ〜〜っくり色々話せて楽しかったし、時間が無限なら良いのにですねぇ。
特にkoyhogeさんから自分の発表について向けられた意見はすごく刺激になったし、数時間前に30分かけて喋ったばかりの内容が「あ、もっとこういう事も言えるのか!!」と自分の中で深化したり。
きしださん(@kis)の話はめちゃ楽しかったなー。「論理で解決できない問題をどうするか」なんて話で、あ〜なるほど〜〜そういう視点があり得るのかーーーなどど興奮したり。
ここまで書いて思ったけど、前日から既に何人も話せて楽しかったんだよな。楽しかったんです、幸福なことです・・・
飯のコーナー





(鉄なべの餃子も食べた)
