転職活動をしてみて思ったこと

いい加減しつこい感じになっていそうですが・・・・ 「今しか書けない」類の話な気がしているので、色々を振り返ってみています、すみません。

前回が「選び方で意識したこと」だとするなら、こっちは「選ばれる側としてどうするか」みたいな部分。

転職活動をしてみて思ったこと

実際にやってみて「よかったな」とか「もったいなかったかもな」とか思ったりした点など

何かに取り組む際に「アウトプットできること」を意識していると良さそう

「アウトプット」というのはなにか?という話になるが、ここでは「見る側にとってのフックになるような、差別化できるようなポイントを作ること」と定義してみる。

自分の場合で言えば、

  1. 打席に立つ回数・発信回数を増やした
  2. ネタがあれば経験ベースの発信もするようにした
  3. 日頃の業務内容を「汎用化して流通させられないか」というのを意識した
  4. カラーが濃くなるような発信のチャンスを作った・使った

みたいな分類になる。

発信回数

コレは、「無いよりは、有ったほうがわかりやすいよね」というところにつながる。どちらかというと「守り」の方向かもしれない。

自分が採用側に回ることも数度だけ有ったが、やはり「目に見えるもの」が少なからずあると、それだけでちょっと安心できると思う。面接とかどうせ苦手だし何話していいか分からないよな〜〜かといってガチガチに練習するのも嫌だな〜〜〜と思ったので、言ってみれば「受ける前から面接は始まってる」くらいの気持ちというか。

実際にやったこととしては、会社のブログを書く回数を増やした。自分が1番エントリー上げているはずだ。この内容の多くは「職務経歴書に書くほどでもないこと」なので、そのまま「生ゴミ」化するより全然良いでしょ、と思う。

社内向けに展開してもつまらなそうな話(コレとかコレとか)だったり、社内展開したもののそのまま外に出せそうな話(コレとかコレとか)だったり、もしくは「社内に出したけど話足りないぜ〜」という話(コレとかコレとかコレとか)だったり。
ブログについては、ある種の危機感を持ってから、投稿数を増やしたかな〜という感じがある。

あとは、社内LTやワークショップの内容も極力資料をUpするようにしたりとか。

社外イベントへの登壇もちらっとしてみたり。カンファレンスにCfPを出し始めたのはココ1年くらいか。
ブログエントリーがきっかけで声がかかり、社外イベントに登壇させてもらったこともあるので、「得してるな〜」という感じ。

経験ベースの発信

tipsとか技術論的な話とは別に、「何を感じて、どう動いたか」みたいな話も残すようにした。(お、就活っぽいですね!)

こちらについては「何でもかんでも外に出せるか?」みたいなハードルは上がり、ある程度 「この Issue は汎用性がありそうか?物語になりそうか?」という基準を(自分なりに)満たす必要があるが。

例えば、入門監視を読んで、「監視の民主化」に本気で向き合おうと思った話 - コネヒト開発者ブログは、自分なりに打ちひしがれて、どうにかしたいな〜という苦しみの上に社内に発信舌内容がベースになっている。
社内LTを発起してから、開催30回を迎えました。 - コネヒト開発者ブログも、1行で言えば「社内LTを企画し立ち上げました!」でしかないので、語りにしにくいが・・そういう話ですら、面接で話したりエントリーシートに書くような「過去形」ではない、「現在進行形」で自分の言葉で書いてしまえば、受け取り方もまた変わってくるだろうなという気がする。

「文化づくり」「スタンダード構築」みたいな抽象的なところで、「再現性を持てそうか?」というところは、丁寧に表現しないと評価してもらいにくいのではないかな・・という印象を持っている。また、「○○というPJでXXを担当しました」よりも、人となりや「考え方」「感じ方」がモロに出る部分であろうな、と。それもあって、これらの「当事者からの話」は、隙あらば放り込むようにした。
・・・普通の技術ネタよりもよっぽどエネルギーは使うが。

実際に、「監視の民主化」に関する話は、転職活動の場でも言及していただいた事があった。
やはり、「自分が力を入れてきた部分」「自分が大事に考えたこと」を認めてもらえるのは有り難いし、こちらからしても「この人は話があうかも知れない」という気もしてくる。やはり発信しておいてよかったなーと感じる。

日頃から「汎用化して流通させられないか」という観点を持つ

先述の「社内LTの資料を〜」という話もそうだが。
普段のプロダクト開発で、「これはOSS化しちゃえないかな?」というのは狙うようにしていた。
その結果として、実際に3つはプラグインを公開できた。

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実際に社内で褒められた発生した図。へへへ

これにはいくつかの魂胆があって、1つには「自分たちは、ちゃんと世の中から見ても通用するようなレベルのことをやろう」というのを自身に対して課するため。とりわけCakePHP3においては「どこにも負けないくらいやるぞ!」という意識が有ったので、必死になってやった次第。
それを支えるために、「普段からまともに、恥ずかしくないコードを書く」「例えば今書いたコードはコミュニティに晒せるか?を自問する」というのが、自分の中でいつしか当たり前になった。

コードを晒せたのは、その副効果でしかないと思う。
そして、転職の場において「求職者が実際に書いたコードを見る事ができる」というのは、説得力をもつはず。

カラーが濃くなるような発信のチャンスを作った・使った

他者と比較された際に、なにか目を引くようなものがあるといいよね〜という気持ちがある。
例えば大規模カンファレンスでの発表や、「名刺代わり」になるようなソフトウェア活動・イベント開催などがある人は良い。大抵はそうではない。

じゃあどうするか?といえば、自ら仕掛けるしかない。
自分の場合は、「なにか強そうな事やらなきゃ・・・」と思って手を出した1人Adventは、ある程度目を引く事ができたのではないか?と思う。

adventar.org 実際に、転職ドラフト上での「指名理由」で数社から言及されたので、何かしら目を引くことはできたのだろうと思う。

また、コレは幸運だったとしか言いようがないが、書籍執筆の話をいただけたのも良かった。
(ただ、企画ご提案をいただくにあたって「会社のブログも見て」というのはキッカケの1つだったとも聞いているので、少しは自分の力もあった・・と思う)

daisuki.nichiyoubi.land

「他の人がやっていないこと」は幾らでもあるはずで、それは即チャンスにもつながるはず。

話を聞いたり聞いてもらうの良かった

身近な人に相談してみる

働くフィールドを変えるにあたって、自分の身近にいる転職した人・転職する人・フリーランスをやってる人など、決して多くはない人数かも知れないが、何名かに話を聞いてもらったり助言をもらったり、逆に話を聞いてみたりした。
とりわけ、職種なり働いている会社の規模やらフェーズなり、自分と境遇の近いような人からの言葉には深く考えさせられる。 これまでの人生で他人に「相談」っていうのをあまりしてこなかったが、自分の立場や視点を想像しながら「こう思う」と言葉をくれるのは、非常にありがたかったし助かった。 (付き合ってくれた人ありがとうございました!メチャクチャ救われました!!)

・・・・なんでもない、ごくごく当たり前のことだが、「話してみるの大事」というのを強く感じた。

色々な会社の話を聞いてみた

今回は転職ドラフトをメインで使っていたが、有り難いことに複数の会社からコンタクトをいただいた。
なるべく多くの会社に話を聞いてみよう、という風に動いた。
まずは、前提として「あちらから少し興味をもらっている」であり、大体がカジュアル面談からだったので、ちょっとは余裕を持って足を運べるのが体験として良い。

そうして話している中で、自分の思っていることなどを言語化する活動を通じ、「あ、そうか、こういう気持ちあるな」などと気付かされたりする。あるいは、「こういう言い方をしたら刺さるのか」といった経験値も貯まる。
身勝手な感想にはなるが、時間をくださった会社の方たちのおかげで、今回の転職活動全体に対しての納得感は引き上がっているように思う。

・・・最も、「指名期間が過ぎた途端に何社も面談が入る」のは大変だなぁとも感じたが。そこは調整する必要がありそう。
仕事を終えた後に数社の面談・面接〜とか発生しがち。
フレックス勤務&有給余りまくり&タスク調整がしやすいという好条件が揃っている自分でもそうだったのだから、場合によっては「面談数をもっと絞る」必要はあるのだろうな、と感じる。

もっとよく出来たかも知れないこと

時期について

今回は、オファーを頂いて受諾をしてから退職相談をした〜という流れ。結果として、会社として非常にご理解を頂けた*1ので、揉めたり時間を食ったりはしなかった。
が、どうしても上半期に与えられた仕事はやりきりたいので、離職はその後に・・・・というのが自分の中にあった。そのために、折角お時間をいただいて話しているのに「入れるとしたら早くて○ヵ月後」と伝えざるを得ない。
結果として、好意的なリアクションをしてくださってる企業に対して、こちらが「煮え切らない」ような行動もしなければならなかったのは事実。

これが、自分としてはあまり体験がよくなかったなーと思う。
いっそ、退職手続きを踏んでから転職先を探す!というので良いかも知れない。時期交渉・待遇交渉は、必須だし避けられないのだが、やっぱり気が重いよね・・・

めちゃくちゃ行きたい会社ややりたいサービスがあれば別だが、大抵は「ご縁があった会社」から選ぶことになると思うので。
決して次の会社を消去法や妥協で選んだ訳ではないが、とりわけ自分のような「面白そうなところがあれば、どこでも働いてみたいよ」なタイプとしては、話をもらってから咀嚼するのが性に合ってると思う。

転職ドラフトなどは時期も決まってて良いと思うし、先に退職さえ決まっちゃえば表立って知人や友人に会いに行くのもやりやすくなすし、「いつまでに決まる」は幾らでも方法はあるのではないか・・・・と感じた。
あとは、景気さえ良くなってくれればと思う。

総論としては「普段やっていることにちょい足ししておく」という構え方

無から何かを生み出すのは難しそうだが、いつもの行動を「ちょっと外向け」にしておくだけで、随分と世界は広がるものかも知れないと思った。
これは前職に居た時に「合気道のように、既にあるものや発生している事象について、少し捉え方を変え力を加えてあげるだけで、少し高い次元での成果につながる」というような話をした事がある。その感覚を養った上で日頃の生活を送れば、「アウトプットになりやすいこと」も集まってくると思うのだ。
改めて自分の振る舞い方を見てみると、自分自身がそれを体現しているのでないかと感じた。
結局の所、他者がいるものについては「届かないと意味がない」し、それをもって初めて価値が生まれる。
スタート地点に立ちやすくなるように、準備しておくのが重要そうだ。

*1:業務上の調整は自分の裁量で調整しやすかった、という背景もある