2月22日に行われた、PHPカンファレンス名古屋2025に参加(+登壇)しました(公式サイトの©は PHP Conference Nagoya 2025 表記なんだな。) phpcon.nagoya
長くなったので、自分の登壇周りは記事を分割。
こちらは「名古屋面白かったねぇ」と「カンファレンス面白かったねぇ」な内容です。
登壇周りについては↓
今回の感想を一言で、のコーナー「熱量がすごかったなあ」
全国/各地のPHPカンファレンスに参加していて、その正確性はさておき*1「終わってみて、何となく自然と浮かんでくる一言」みたいなのがあるのですが、今回は「熱量がすごかった」だなーと思いました。
自分も含め、参加した人や「カンファレンス/PHP系のコミュニティのイベントに初めて足を運んでみた」人たちが、口々に「楽しかった」「元気が出た」と興奮気味に語っているような光景がありました。とはいえ、他のカンファレンスでも同様に見かけてきたはず──なのに、なにゆえ「熱量がすごかった」になるんだろうな〜と考えてみると
- たつきちさんが明確に「120点」などのワーディングで、最高of最高にするぞ!!というのを全面に出してきている
- 他のカンファレンスでも委員長/スタッフたちが物凄い意気込みを持ってイベントの制作や運営に当たっているのは百も承知ですが(&&実践できているとも思いますが!)、その表現は様々で。「スコア」で提示してくると、少し違った形で力を感じるな〜と
- (有言実行で)ベストトークをとったそーだいさんなど、「強く訴えかけるパフォーマンスを出すぞ、ぶつけていくぞ」という”力んだ”状態が見かけられた
- 「廊下」が物理的にはなかったこともあるのか、交流スペースに人が多かった・密度が高かった。どこにいつ行っても閑散としている状況が無かった
- 去年の関西と同じような形だったとは思うけど、部屋の広さが違ったのかなー
- セッションの密度もすごかったかな?
- クロージングのトークを実際に聴いていて/SNS上で見えてくるリアクションから伝わる、実行委員長/副実行委員長の両名のパッションがこもっていた&それが参加者に響いていそうな感じ
などなどの要素がありそうに思います。
・・・思いつつの、3次会で実行委員長のたつきちさんと同じ卓で色々とお話を伺えたのがデカそうだな〜〜〜って気もしています。それがダメ押しになって、「熱量がすごかった」が出てくるんだろうなぁと。
疑いようもなく物凄い疲れていた筈ですが、「電源が切れそうなぐったりした感じ」のお疲れオーラではなくて、「走りきった!!!!!!!!」という爽やかさとか楽しそうな感じとか、そういう「あ〜疲れたな!」な様子が伝わってきたのが非常に印象に残っています。
にしても、十と余年を数える念願が結実し、開催となった今回のカンファレンスかぁ・・・と、その時に改めて「本編はたった1日だけど、とんでもなく色々な想いが詰まった時間に居合わせていたんだな」と感じました。ジーンときたものがあった。
改めて、スタッフの皆様方、とっても素敵な場を提供してくださってありがとうございました!!!!
聴講したセッション
今回は、なんだか久々にじっくりとセッションを聴けた気もしています。(といっても沖縄でも聴いてたなー。半年弱ぶりってことで。)
折角なので、ザーッと感想を書いてみます。
抽象化をするということ - 具体と抽象の往復を身につける
内容は「いつものそーだいさん」って感じがしていて、懇親会や二次会で直接話す事でも近い濃度や場合によってはそれ以上の話が聴けそうですよ皆さん!!!みたいな気持ちになったり。
「みんなの前でめちゃくちゃタメになる・考えさせられる話をする人」と近い距離でお話もできる・・・っていうのは、こういうイベントに出る醍醐味だよなぁ。
改めて凄いなーって思うのは、めちゃくちゃ自信を持って自分の言葉で話しているなという所で、なんだか実力の差を見せつけられた気持ちになりました!
コレはベストトークでしょうね〜〜〜
自分も、ちょっとスライドの枚数を少なくして「ライブ」を楽しむようにその場にいる人の様子を見ながらアドリブも交えつつ喋る、っていうのやってみたいなー。
1年目の私に伝えたい!テストコードを怖がらなくなるためのヒント
会場で聴けていた訳ではないのですが・・・
帰宅後、後からスライドを見て、「あ!お話したかった!!」って思ったのでした。こういう体験談とそこからの学びが出てくるのは素敵だなーと思っております。
二次会でめっちゃ同じテーブルにいたんだよな、勿体ないことをした!
責務と認知負荷を整える!抽象レベルを意識した関心の分離
朝1発目の発表を聞いた後はコミュニケーションスペースで立ち話をしていてて、セッション聴講に復帰したのはココから。
よく分かる、よく分かるぞ〜〜!って想いながら聴いてました。良い資料。これを元にしながら、隣で解説したり卑近な例を示してあげたり・・・ってやると、若手に「抽象の分離ってこういうことだよ」って教えてあげるのに役立ちそうだなーとか思いました。
「自然言語で抽象レベルを揃える」は「良いかも!」とビビビっと来た説明で、上手だな〜って思った一方で、もっと具体例を聴いてみたかったなーとも。
分解や整理の過程を知れると嬉しい気がします。
あと、日本語作文能力の一部で「ちゃんと箇条書きできるか」っていう所に立ち返ってきそうだなーという気もする。それはどう育てるのか・・?
ネストのレベルがうまく揃えられなかったり、同じレベルの要素が良い感じな並列関係になってなかったり〜〜ってありますよね。
設計原則、アーキテクチャパターン、アーキテクチャスタイルの違いって何?いつどう向き合ったらいいの?を考えてみる
楽しみにしてたのに聞き逃したやつ!!!あとでスライドを拝見します・・・
敗因としては、
- 自分の発表が終わって気分が晴れやかMAXなタイミングで昼休み
- 自分の発表を聞いてくれていた人と連れ立ってランチに行けた
- しかも"""ひつまぶし"""にありついて・・・・
ですね、これが揃うと時計を見忘れてしまいます。
さいきんの MySQL との付き合い方 〜 MySQL 8.0 より後の世界へようこそ 〜
知っていたこと・知らなかったこと・何となく耳にはしたけど「まぁ自分は関係ないかな?」で深く踏み込んでなかったこと、と色々な話が聴けて嬉しい発表でした。
WorkBenchの件は知らなかったなぁ・・・というのと、「2年ごとにメジャーバージョンアップするサイクルを作る」というのにナルホド!!って思ったのが、最も印象に残ったTOP2です。
PHP 処理系の garbage collection を理解する 〜メモリはいつ解放されるのか〜
わっかりやすかった!!!
今回、聴けてよかったなーってなった発表のトップの1つ。
いまむらさんは説明をスッキリさせるのが上手だなぁ・・・と感じたり。
gc_collect_cycles、今までも「何となくおまじない的に書いてうまく動くようになった」という体験はチラホラとあったのですが、この発表で「うわーーそういう機能だったのか!!」ってグッと解像度が上がって嬉しかったです。
PHPのガベージコレクションがどうなっているか?とかって話はマニュアルもふわふわと読んだことは合ったし、以前にどこかの勉強会かカンファレンスで聴いたことも合ったので、知ってはいたつもりだったのですが・・・
gc_collect_cycles説明にある「既存ガベージサイクルを強制的に収集する」の意味が分かってなかった、嬉しい。
仕様変更に耐えるための"今の"DRY原則を考える
ココの枠はどちらのトラックに行こうかなーって悩んだ挙げ句、前職で一緒だった(当時の)若手の成長を見届けに行くか!という選択。
↑で自分が書いた「このマニュアルに書いてあるの、そういうことだったんだ!!」っていうのも正にそれなんですが、「あの説明(や概念)ってこういう意味だったのかーー!」って繋がってくるタイミングって面白いですよねぇ。
みたいな体験談が、ちゃんと表されていた発表だったなぁという気がします。血肉の通ったエピソードだからこそ届くものがありそう。
・・・・って偉そうな事を書きつつ、今でもずっと「ココ、イッショ?キョウツウカ・・シテヨイ?」って悩み続けてる。難しい。
原則や定理、審美眼を養う杖となる事を期待しつつ、そこから更に踏み込むと「原則とか"ベキ"とか、そんなに気にしなくても良くね?自然なコードを書けばいいだけだよね」って守破離が起きてくものだと思うので、あんまり気にしすぎないでいいと思う(と同時に、めっちゃ気にしないと駄目だよな!が成立する)。
などなどと、思わされながら聴いていました
PHPのバージョンアップ時にも役立ったAST
松尾さんの発表、自分の#phpstudyでの内容を見て取り組んでみたやつ〜〜ってことで、聴けるのを楽しみにしていた話。過去にもプロポーザルを出していたのを見かけていたので、聴けて良かった〜〜!
後味としては、まとめのスライドにあった「関心を持ち続けながら勉強会に参加していると〜」の所も印象に残っており。
技術的なトーク + (ちょいと)組織的な課題の解決の実践紀 + コミュニティ的なエモさ、の一汁三菜的なお話だ・・・!と思いました。
タイムラインを見ていて、長谷川さんのpostが心に残ったりしました
いい話だな〜
— Tomoki Hasegawa (@tomzoh) 2025年2月22日
めっちゃ技術の話で、とても良い#phpcon_nagoya #q
PHP 製 OSS のメモリ問題を辻斬りしていく
1番楽しみにしてたやつですね!!
技術的なレベルの高さも然り、「めっちゃ便利そうじゃん」という所にも惹き込まれながら聴けました。その上、言い回しや発表のテンポも面白かったのですごすぎる。
発表動画を改めて見たいな〜〜〜と強く思います!
依存パッケージの更新はコツコツが勝つコツ!
「コツコツが勝つコツ」の元ネタが知れたのも良かったですね!
「どうやればレビューなしでもマージできる変更が増やせるか」っていうのはもっと語られても良いよなぁと常日頃思っているので、そこに少し触れるような発表でニッコニコでした。
自分も最近取り組んだやつがあって、この辺りの話題に関して少しナレッジの提供もできそうかなーとも思うので、どっかで発表とかできると良いなぁ。ブログでも良いんだが
最近は、個人的には composer bumpがお気に入りのコマンドです。.lock見なくてもバージョンわかるの嬉しいなーっていうのと、git blameで追える情報が増えるの嬉しいっていう
↓でフィードバック数減ってないかな、大丈夫かなw
フィードバック待ちごへいもちさん #phpcon_nagoya #s pic.twitter.com/AfYytFU2Zu
— おかしょい (@okashoi) 2025年2月22日
続く障害からの脱却:オブザーバビリティで立て直すサービス開発
前半の話で胃が痛くなりすぎて、聴いているのが辛くなってしまった・・・
Elastic Leadershipを引いて「サバイバルモードだった」という表現が出てきましたが、何に対して(サバイバル的な)戦いをしているのか?っていう話なのかなぁとも思ったり。
プロダクトではなく「社会学」側の問題が強く出てしまっているのだなー、その時に何かの希望をもたらす1つの手がかりがあると変容(ないし平定)のきっかけになるかも知れない? → 例えばオブザーバビリティだ!!っていう、大きなストーリーも透けて見えてきたような感じもしました。
全体的な感想みたいなやつ
色々と細かい工夫が積み重なっていたな〜〜!って印象があります。
たつきちさん始めスタッフの方々の「他で見た良いやつを取り込んでいこう」みたいな前向きな貪欲さを垣間見た気がします。
軽食ランチチケットもぼっちランチも、トークに対するフィードバックや登壇者のモチベを上げるような工夫も、幕間映像での諸々のアナウンスも、コミュニケーションスペースやスポンサーブースのために仕込まれているミニ企画なども、名札のシールも、よく考えられてるな〜〜〜〜〜ってなっていました。
まだ気づいていないものもあるんだろうなー。
何となくの印象として「どこにいても視界にスタッフの人が居た」という気がしていて、これは動線の問題なのか意識的に工夫された点なのか・・はわからないのですが、物凄く安心感を覚えました。不思議と。別にスタッフさんに何かヘルプを求めた場面って無かったんですけどねw
1分間フィードバック、途中まで「1回QRコードからフォームを開いてしまえば、同じURLで次のトークの感想も書ける」って気づいて無くて、毎回カメラを向けてました😇
後ろの方に座ると、スクリーン上にあるQRコードを読み取って・・・・で1分のうちの20秒くらいは過ぎてしまったかな?という体感。あと、人間の頭で隠れたりもするので、上にあると良いかも。
「トークごとに違うパーマリンク(Google formならパラメータ付けてデフォルト選択できるはず)」とか、「forteeのフィードバックのリンクにしちゃえば事後編集もできそうだな」とか、「QRコードは名札から飛べても良いかもな(小田原がやってたやつ)」とか、細々とした我が儘は浮かんではきそうw
言わずもがな懇親会も(公式〜2次会、3次会も含めて!)めっちゃ楽しみましたし、満喫しきりの濃ゆい1日でした!
帰路はこだま
今回は3連休の1日目に開催!!という最高に嬉しい日程で、前日(平日)の夜に前入り→本編→のんびりと散策して遅すぎない時間に帰る〜という旅程を組みました。
「ぷらっとこだま」使ったんですけど・・・
いやー、めっちゃ良かった。時間に余裕がある&&「もう消えたい!!」ってくらい疲れていなくて体力に多少余裕がある、って時に限られるかもですが。
名古屋→東京間を、こだまで前駅に停車しながら・・というかひかりやのぞみに追い抜かれながら帰る、っていう選択です。
もともと電車に乗って外の景色を眺めるのも好きなんですよね。それで、帰ってからやることも特にないし〜〜〜ってのんびりした気分で、ゆったり座って心地よく揺られながら帰るのは、すごく贅沢で良い時間でした。
しかも1000円程度で、名古屋→東京をグリーン車にできるので、大満足でした。
余裕があったら新幹線でブログ書いたりしようかなーとか思ってましたけど、結果的に何もせずにウトウトしたり風景を眺めてただけ。天気が良かったのも嬉しかったなー
時間があったら、積極的に使いたい選択肢だなとか思いました
美味の思い出
いええい、大仕事が終わった!山を超えた!!で昼間っから贅沢をぶっ放しました
前に名古屋に来た時にチラッと覗いて(並んでいたので諦めた)気になっていた、とんかつの藤
絶対に食べようと決めていた、新幹線ホームの住よし。また来れた、最高〜
新幹線グリーン車で感のお酒を飲みながら御当地グルメ、は大人の嗜みですね。嗜むしかねぇって思ってたので。やるしかねえんだ俺達は。
カンファレンス本編(の懇親会)後に用意してくれていた公式2次会、かなり名古屋めしを提供してくれたので凄く満足度が高かったです。ありがたっっ・・・・・!
あとは、欲を言えば居酒屋ぽい所に行きたかったな〜。味仙も誰かと行きたかった!
また行きたいな
*1:「じゃあ他のと比較して、どうだったの?」って言われると「いや、別のやつでもそうだったな・・・」と思えることが多そう。あと、参加者個人の主観に大きく引っ張られるので、そもそも公正な形容なんてのは難しそうだな